デザインが良くなったらどうなるの? #13

株式会社NASUのメールマガジン
株式会社NASU 2025.04.02
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おはようございます、株式会社NASUです。今年は暖冬と言われていますが、朝晩は急に冷え込む日もありますので、どうぞ暖かくしてお過ごしください。本日もビジネスパーソンの皆さまに向けて、実務に活かせるデザインの知識をお届けします。ぜひ最後までお読みいただき、ご自身のお仕事にお役立てください。

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今週のテーマ:

01 | 前田高志がデザインの考え方・視点を伝える:
雪印メグミルクの新ロゴから考える——デザイナー視点とビジネスのはなし

02 | 世の中のデザインを深掘りする:
コンビニ×カルチャーの時代:クリエイティブディレクションが生む価値

03 | NASUのデザインが生んだビジネスの変化:
受講者をワクワクさせたい!——“やってみたい”をつくるデザイン

04 | デザインの疑問に一問一答!:
Q: 著作権、商標の対応はどうしていますか?

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01 | 前田高志がデザインの考え方・視点を伝える

雪印メグミルクの新ロゴから考える——デザイナー視点とビジネスのはなし

(執筆 : 前田高志)

「to Bからto Cへの転換」雪印メグミルクさんがロゴをリニューアルして、「親しみやすさ」を前面に打ち出してきた。すごくいいリニューアルだ。線を太くしてフラットにすることで、親しみやすい雰囲気になっている。消費者目線では、昔のロゴよりも柔らかな印象になり「フレンドリーさ」を強調しているんだろうと想像します。会社のロゴから商品のロゴになった。

<a href="https://www.tokyo-np.co.jp/article/383027" target="_blank">https://www.tokyo-np.co.jp/article/383027 </a>より画像をお借りしました。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/383027 より画像をお借りしました。

ただ、僕ならもう少し“雪の儚さ”を残したいところ。イラレ感。Adobe Illustoratorで作った感が残っていて、そこは払拭したいところ。あえて残しているという説もある。たとえば線をほんの少し細くするとか、あえて角を丸めすぎないでみるとか、アナログっぽいニュアンスをちょびっと加えてみるとか。雪印メグミルクには長年の歴史や「清潔感」もあるので、その伝統を活かしつつ今風にアップデートできたら、さらに奥行きあるブランドに見えると思うんです。

もちろん、新ロゴには新ロゴなりの意図があるはずです。「ロゴタイプを丸くして、消費者との距離を縮める」とか、「太めのフォントで日常感をアピールする」とか、きっと何度も試行錯誤を重ねてたどり着いた形でしょう。そこに大いにリスペクトを感じます。一見するとイラレ感は素人感。イラレ感を残して、to C感やメジャー感を狙っているとしたら、相当すごいデザイナーだ。

ここでビジネスパーソンの皆さんにもちょっと考えてみてほしいのは、「デザイナーはこういう視点でロゴを見ているんだ」という点です。皆さんも「デザイナーではないから」と思わず、このデザインを自分ならどこをどう変えたらいいのか? あるいは、「このロゴってどんな狙いがあるんだろう?」と想像してみるだけでも、デザインの見方がまったく変わってくるはず。おなじみの企業ロゴやパッケージに対しても、新しい発見があるかもしれません。そんな目線で見ると、ビジネスにも活かせるヒントが転がっていると思いますよ。

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続きは、3728文字あります。
  • コンビニ×カルチャーの時代:クリエイティブディレクションが生む価値
  • 受講者をワクワクさせたい!——“やってみたい”をつくるデザイン
  • Q: 著作権、商標の対応はどうしていますか?
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